「なんだか楽しそう!」な人たちって、暮らしも楽しそう! それってつまり、〈 暮らし上手 〉だと思うんです。
そんな人たちの「たのしい」の秘訣、聞いてみたいな・・・。 よし!会いに行ってみよう!!
思い立ったが吉日、さっそく お伺いした暮らし上手さんからは、幸せのヒントが いっぱい飛び出してきました!


秋山暁美さんは、NPO法人「絵本で子育てセンター」主催 絵本講師養成講座修了 絵本講師で、0歳児から未就園児の親子を対象とした絵本選び講座、「絵本で子育てワークショップ」を定期的に開催されています。小学5年の女の子、「みぃちゃん」、小学4年の女の子、「ともちゃん」、そしてご主人の4人で暮らしています。お話を聞きに行った日は、ほわっと丸こい、ふかふかとした、揚げたてのお菓子を作って待っていてくださいました。
(聞き手:尾原千明)

秋山さんのブログ「えほんのカタチ」http://akehon.exblog.jp/

4.子どもたちと 『暮らし上手さんに会おう!第6回』

2016.04.25

 

 

 

【 子どもたちが小学校から帰ってくる時間になりました。まず次女のともちゃんが元気よく帰って来ました。続いて、長女のみぃちゃんがクラブ活動を終えて帰宅。子どもたちがいると、お母さんの暁美さんの表情も何だか少し変わってきました 】

 

——:絵本って、えぐいところとかも出てるじゃないですか。そういうのは、子どもたちにとってどうなんですか。

 

秋山さん:昔話は、いいんですよ。私もびっくりしたんですけど、幼稚園の先生が教えてくださったんです。

この本『うまかたやまんば』(絵:赤羽末吉、再話:おざわ としお 福音館書店)は昔話で、「ぶったぎんね」って馬の脚をぶった切るんです。

でも血が出ているわけじゃないし、ヤマンバが出て来て、また逃げて行くという話なんです。

「ぶったぎんね」って言われても、子どもたちは「何だろう?」と思って、「ふうん」で通り過ぎて行くらしくて、

大人はぶった切られたら血がいっぱい出て、という想像が湧くんですが、子どもはそこまでの想像は湧かなくて、それだけを受け止めて自然に通過できるらしいので、どんどん読んであげて欲しいと。昔話の場合はね。

でも最近、大人のための怖い絵本があるんですけど、あれは夢を壊しちゃうからだめ。怖さでも本当に出て来そうな幽霊の絵を見ると、心に残っちゃうから。

 

 

 

——:そうなんですね。昔話には結構、すごい話もありますよね。

 

秋山さん:そうそう。『かちかち山』を読んで、先生、これを読んでいいんですか? って聞いたくらい。お婆さんがころされて、「婆汁」にしておじいさんが飲むっていう…

 

——:え、こわっ(笑)。そんなシーンもありましたっけ。

 

秋山さん:でもすーっと通り過ぎるだけで、子どもは最後が印象に残っているんですよね。

だから昔話も子どもたちに届けなくてはいけないんだなと思って。
子どもが通った幼稚園の先生に聞いて、それでわかったんです。

教えてもらう環境ってすごく大切で、知らなかったら、かわいい、ハッピーエンドのお話ばかりを読んでいたと思います。
そこで教えてもらえたことで、その後の本を選ぶ目も変わってきましたから。

だから、そんなことも伝えていきたいです。

 

 

——:いろんな世代の方とお話をされていますね。

 

秋山さん:子どもからたとえば80歳代の方まで、同じ一冊の絵本で話が出来るのってすごくないですか。

テレビだったら、小さい子とおばあちゃんだったら見るものが違ってくるから、同じもので喋れないでしょう。

本も児童書と大人の本は分かれているし、児童書は大人も楽しめるけど、0歳や1歳、2歳は楽しめない。

でも絵本は同じもので、対等に喋れるんですよね。そこが、いいなあと思います。
そして同じ絵本なのに、感じ方が親目線だったり、子ども目線だったり…。立場で変わるから、話が盛り上がるんです。

 

 

 

——:サンタクロース的な、子どもたちにまだ秘密にしておきたいことはありますか。

 

秋山さん:サンタクロースはまだ信じていて、でもコビトは言わなくなったかな。

とくに下の子が「コビトがいる」ってよく言っていました。幼稚園に行く道のりに葉っぱがたくさんあって、「コビトの森があって、あそこにコビトがいる」って話していました。

 

——:私の知り合いのお嬢さんは、「妖精がいる」って言っていたそうなんですけど、家族の方針としては、否定もしないし、乗ってもあげないというやり方だったんですね。でもそういう時期って楽しいなと思ってしまうんです。

 

秋山さん:楽しかったです。えーいるんだ!って。

 

——:乗ってる(笑)。でも私も絶対、乗ってる。

 

秋山さん:あそこに水色の木と雲のステッカーが貼ってあるでしょう。あの下に以前、家のかたちをしたステッカーを貼っていたんです。

子どもが2歳くらいのとき、ステッカーを剥ごうとするから、「ダメだよ、コビトさんが家から出られなくなっちゃうよ」って言ったら、「ごめんなさい!!」って。

そういう会話が楽しかったな。今はそういう話をしていると怪しいかもしれないですけど。

 

 

秋山さん:でも毎年、クリスマスにサンタさんにお手紙を書いていて、2年前に「サンタさんの好きな食べものは何ですか」って聞いたんですね。

それで主人が調べたら、ライスプディングって何かに書いてあったので、返事にそう書いたら、今年はライスプディングを作るはめに。

それまではずっとケーキを手紙に添えて置いてたんですけど。牛乳ご飯にシナモンと砂糖を入れて、これ誰が食べる?って(笑)

 

——:家族で面白いですね。

 

秋山さん:そういうのは私が好きなんです。主人もつき合ってくれて。

あ、帰って来ました?

 

 

 

——:お帰りなさい。こんにちは。

 

ともちゃん:こんにちは。手を洗ってきまーす。

 

秋山さん:ともちゃんの大好きな食べもの絵本の話を紹介しておいたよ。「ねずみばあさん」の話も。

 

——:ともちゃんは帰って来たら、すぐに何をするんですか。

 

ともちゃん:えっと。ランドセルをおろして、ジャンバーを脱いで、水筒をおろして、手洗いをして、それからおやつを食べて、宿題をして、遊ぶ。

 

——:じゃあおやつだ! これ、先にいただいたよ。おいしかった。

 

 

〈 ともちゃんが昨日、みぃちゃんと作ったクッキーを私たちに出してくれます 〉

 

——:わー。かわいい。こんな型があるの? この間はチョコレートを作ったんだってね。難しくなかった?

 

ともちゃん:ううん。温めて、崩して混ぜて、型に入れて冷やして出来上がり!
みぃちゃん、今日はクラブ? ゆっくりだと思う。

 

秋山さん:同じ時間に終わっても、上はゆっくりだから、帰ってくる時間が違うんです。

 

——:クッキーいただきます。このフォークの形の、もらっていい?

 

ともちゃん:うん、いいよ。

 

——:上手。おいしい。

 

ともちゃん:みいちゃんは太くて、なかなか焼けなかった。

 

秋山さん:生地が厚くてね。

 

ともちゃん:わたしはまず手を食べて、頭を食べる。じゃないとだめ。今日、宿題多いぞ。

 

 

〈 ともちゃんは写真に撮られないようにとカメラから逃げているうちに、カメラマンさんとの遊びが始まりました。カメラを構える、ともちゃん逃げる、の繰り返し。いつまでもきゃっきゃっと喜んでいます 〉

 

——:ねえねえ、今日、猫の日だって。

 

ともちゃん:知ってるよ。先生が言ってた。

 

秋山さん:猫の本もいっぱいあるよね。探してみて。

 

ともちゃん:あ、あった。『11ぴきのねこ』。

 

秋山さん:本を出して来れる?

 

ともちゃん:出せるよ。〈向けられていたカメラに気づいて〉あ!ああ!

 

カメラマン:すっごい敏感だ!

 

 

ともちゃん:もうない。

 

カメラマン:じゃあ、カメラも休憩しまーす。

 

ともちゃん:これにも猫ちゃん、出て来るよ。

 

——:こんなちょびっとしか出てこないのに、よく覚えてるね。絵の隅々まで見て覚えているんですね。

 

秋山さん:子どもは文字が読めないときは、絵をすっごくよく見ていて、大人が見つけられないものを見つけてるから、字を早く教えなくて、その時期を楽しんでもいいんですよね。

 

——:ともちゃん、すごい。ともちゃんも声を出して読むの好き?

 

ともちゃん:声を出しては読まないよ。学校の本読みだけ。

 

秋山さん:猫だけでも本がたくさんあったね。

 

——:ともちゃんが今、一番好きな本は?

 

ともちゃん:何かなー。今好きなのは、うーん。

 

秋山さん:それ仕掛け絵本なんですよ。開けてあげて。それは青色の「2」を探す、っていう仕掛け絵本で。

 

——:わー。すごい。

 

ともちゃん:これは簡単。これをこう回すの。

 

——:あ、出た!

 

ともちゃん:これはくるくる回したら、見えてくるよ。見えるでしょう?わかんないの? ふふふーはははー。

 

〈 ともちゃん、大人たちが困っている横で歌っています 〉

 

 

——:大人を手玉に取ってる(笑)。ヒントは?

 

ともちゃん:覗かないと無理、大きい場所じゃない所。

 

——:うーん。あった! ねえ、この本、きれいだね。

 

秋山さん:ふつうの、うわって驚く仕掛けじゃなくて、デザインを求めた仕掛け絵本だって紹介してもらったんです。

ともちゃん:よかった。おやつ食べてくるね。
あ、帰って来た!

 

〈 みぃちゃんも帰って来ました 〉

 

——:みぃちゃん、お帰りなさい。こんにちは。お邪魔しています。お姉ちゃんはピンクのランドセルだ。

 

ともちゃん:落書きがしてあるよ。

 

 

秋山さん:写真撮っていい?って聞いてるよ。

 

みぃちゃん:うん、いいよ。

 

秋山さん: みぃちゃん、『雑草のくらし』の話をしておいたよ。

 

——:あの本、いいね。でも読んでもらってたとき、お母さんちょっと面倒くさそうだった?

 

みぃちゃん:早口っていうか、なんか声が苛々してた。でも頑張って読んでた。

 

——:笑

 

ともちゃん:見て。この絵、怒ってるお母さん。

 

 

——:あー、でもこれは、かわいいよ。お母さん、かわいいよね。きょうだい喧嘩をすることはあるの?

 

秋山さん:しょっちゅうです。

 

——:何が理由で?

 

ともちゃん:お姉ちゃんが悪い。

 

——:ひどい(笑)。一方的に言ってる。

 

ともちゃん:みぃちゃんが意地悪して、「やめて」って言ってやり返したら、みぃちゃんががーって来て。

 

みぃちゃん:笑

 

〈 みぃちゃん、余裕の笑みです 〉

 

 

——:じゃあ最後に好きな本と一緒に写真を撮ろう。取って来て〜。

 

みぃちゃん:私は『ハリー・ポッター』。クイディッチの所。

 

秋山さん:優勝するシーンね。何でそこが好きなの?

 

みぃちゃん:映画にはないの。

 

秋山さん:みぃちゃんが好きな所はハリーの方が優勝するところ? 優勝したらどうなるの?

 

みぃちゃん:優勝カップがもらえるの。で、点数がすごく増えるの。

 

——:それは何話め?

 

みぃちゃん:それが3話なんだけど、7まであるの。『アズカバンの囚人』、これが一番好き。

 

 

——:ともちゃんが今、いちばん好きな本は?

 

みぃちゃん:ともちゃんが好きな本、知ってるよ。

 

ともちゃん:『ふくろねずみのビリーおじさん…』かな。

私、ピアノやるから見ておいて。

 

 

〈 ともちゃんはピアノを弾き始めました。姉妹2人のおしゃべりに興味の尽きない時間でした。あまり長くは一緒に過ごせなかったけど、お別れのときは寒い夕方だったのに、外まで出て来てくれて、ずっと元気よく手を振ってくれる姉妹とお母さんでした 〉

 

 

 

2016年2月 取材
文:尾原千明
キャプション:編集A

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秋山さんは、岡山市を中心に『絵本で子育てワークショップ』を開催されています。
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