「なんだか楽しそう!」な人たちって、暮らしも楽しそう! それってつまり、〈 暮らし上手 〉だと思うんです。
そんな人たちの「たのしい」の秘訣、聞いてみたいな・・・。 よし!会いに行ってみよう!!
思い立ったが吉日、さっそく お伺いした暮らし上手さんからは、幸せのヒントが いっぱい飛び出してきました!


赤磐市の自宅でパン教室「Campagne(カンパーニュ)」を開いている加藤佳奈子さん。5歳になる食いしん坊の息子さんとご主人の3人暮らし。焼きたてパンの香ばしい香りとともに、おいしい食べ方や旬のもの、インテリアのことなど、飾らない人柄で「おいしい!」の喜びや楽しさを伝えています。お話を聞きに行った日は、コロコロとしたつやつやのベーグルを焼いてくださいました

(聞き手:松田祥子)

4.ごはんのようなパンを 『暮らし上手さんに会おう!第10回』

2017.05.29

 

 

 

【ベーグルが焼き上がり、ランチの準備。冷蔵庫から出てきたタッパーの中には色とりどりの料理が。見ているだけでウキウキ。お腹もすいてきました…】

 

佳奈子さん:教室では料理の盛り付けも生徒さんにやってもらっています。今日はあえて違うお皿にのせるパターンでいってみますね。

 

――:うわー、器もいろんなものがありますね。

 

 

佳奈子さん:生徒さんも器に興味のある方が多いです。

 

――:作家さんのものが多いですか?

 

佳奈子さん:作家ものも多いですけど、食洗器に入れることができるシンプルなものも多いかな。色合いがね、渋めのものばかり。地味な色が好きなんです。

 

【ベーグルとおかずがお皿に並び、ランチの準備が出来上がりました】

 

 

――:おいしそう! メニューを一式教えてください。

 

佳奈子さん:ベーグルからスタートして時計回りで、じゃがいもとディルのサラダ、ペッパーハム、ニンジンと柑橘(八朔)のサラダ、ゴボウとひじきのごまサラダ、かぼちゃのサラダ、その横は鶏のムネ肉でパテ、真ん中の緑色がアボカド豆腐。あとは、鶏の茹でた汁で作った野菜スープと、野菜ばっかりになっちゃうので、煮豚と味卵も準備しました。ちょっとラーメン的な感じですが(笑)。

 

 

――:なんと贅沢な昼ごはん。いただきます!
ベーグルは皮がパリッと香ばしくて、中はもちもちしてますね。おいしいー。

 

佳奈子さん:本場のベーグルはもっと噛みごたえがあるんですが、日本人好みに作ってあります。ディップやサラダをのせて食べてください。

 

――:てっきりおまめさんからと思ったら、チキンのパテ!

 

佳奈子さん:鶏のムネ肉を塩麹で漬けて、ゆでて、タマネギを炒めたもの、ケッパー、マスタードと一緒にフードプロセッサーにかけたものです。意外においしいです。先に言うなよって(笑)。

 

 

――:笑。あっさりしているので、すいすいいけます。家でできるレシピがいいですね。ヘルシーなおかずが少しずつ、たくさん並んでいるとうれしい。

 

佳奈子さん:女性は好きですよね。教室にもそういうのが好みな方々が来られている気がします。教室で出した料理をお友達が家に来た時に出して、わぁーっとなる(笑)。自分だけでやっていたことを、誰かと共有して、そうかそうか、こうやってやったらいいんだね、と試食をしながらそれぞれが情報交換されて、パンや料理だけじゃなくて、日々の生活のことや楽しいこと、どんどん広がっていくんですよね。

 

――:そういった時間が楽しいですね。

 

佳奈子さん:そうそう、暮らしの中にあるパンや料理を通じて、人がつながっていったらうれしいです。私が自宅で教室をしているというのも、暮らしている場所だからこそ、というのがありますね。

 

 

――:ゴボウサラダはあっさりなんですね。

 

佳奈子さん:冷蔵庫にあった醤油麹です。私、醤油系が好きで、ご飯も好きなんですよ。あまり「ご飯、ご飯」って言ってたら、つっこまれそうなんですけど(笑)。料理には一つ醤油系が入ってますね。

 

――:醤油味、落ち着きますもんね。

 

佳奈子さん:料理は自分で作りながら学ぶ感じですけど、そのうちごはんメニューもやりたいなと。発酵食も面白いですし。

 

――:興味ある人は多いでしょうね。

 

佳奈子さん:ベース(パンと料理)はぶれないように、いろいろできていったらいいなと思います。ムリなく自分らしいペースで、みんながびっくりしない程度に道を作って(笑)。

 

――:うん、うん。お母さまはお料理好きな方なんですか?

 

佳奈子さん:あまりマメなほうではないと思いますが、みんなでご飯を食べる時間はとても大切にしてましたね。子どもとつながっているのはその時間。親にできるのはそれくらいということをずっと言ってましたから。

 

――:食事の時間を大切にされていたんですね。

 

佳奈子さん:一緒にご飯食べるととりあえずみんな笑顔になる。私もそう思います。

 

 

――:野菜はどこで調達するんですか?

 

佳奈子さん:ほぼほぼ地元産です。近くの産直市ですね。東京から岡山に来て驚いたのが、圧倒的に食材が多いということ。ずっと住まれている方は毎年のことだから当たり前だと思うんですけど、旬の野菜も果物も豊富だし、冬になったら牡蠣があるとかね。あと、出張で東京に行って帰ったときに、外で鳥の鳴き声を聞いて帰ってきたなぁと感じたんです。こっちに来て、本当に季節を感じるようになった、というか。

 

――:東京ではそこまで感じませんでした?

 

佳奈子さん:いつでも、何でもあるので。季節のものだからそれが出てきて、ああ、春だな~という感じじゃないです。シイタケが分厚いとかね、毎回感動して生徒さんにも伝えるんですが、また言うてるって思われているはず(笑)。私、果物の中でモモが一番好きなんですよ。岡山に来てよかったことの2番目くらいにそれが上がりますね(笑)。

 

 

――:赤磐市はモモの産地ですもんね。

 

佳奈子さん:そうそう、引っ越して知ったんですけど、特産がモモとブドウなんですよね。市場で売られているモモ、本当に贅沢ですよ。

人間らしくというか、少し大げさかもしれませんが、東京にいた時は常にふわふわしているというか、情報量が多いので、私自身地に足がつききってないというか、定まらないところがあったけど、それがこっちに来て落ち着きました。年齢とともにというところもあるかもしれないですけどね。あと面白い方もいっぱいいるから。

 

 

――:引っ越してきた当初は知り合いがほとんどいない状態でしたが…。

 

佳奈子さん:ありがたいことに今はたくさん。「磁石体質」って言われたり・・(笑)。ほんと人に恵まれてます。ありがたいことです。

 

 

――:佳奈子さん、教室で大切にしていること、今もこれからも、大切にしたいことって何ですか?

 

佳奈子さん:うーん、居心地!。あとはごはんのようなパンを作っていくことかな。主張しすぎずおかずに寄り添えて、でもしみじみ味があるような。あー、そんな人でありたい。…どんなよ(笑)。

 

 

【軍手をはめてオーブンから食パンを出す佳奈子さん。きつね色に焼けたもりもりっとした3つの山が愛らしく、ほのぼのした気分になります。お土産にもらった食パンの持ち帰り袋は佳奈子さんのお手製。手書きの文字が添えられていました。おいしい時間をごちそうさまでした】

 

2017年3月 取材
文:松田祥子
キャプション:編集A

※ 写真をクリックorタップするとキャプションとともに拡大写真がご覧いただけます。

 

◆「Campagne(カンパーニュ)」のホームページ http://www.boule.jp/

 

← 3.心の平和を握る冷蔵庫  |  1.ゼロからの自宅教室 →

ieto.me ホームへ