その3 福来純「三年熟成本みりん」
2017-12-28
お砂糖よりも甘みが奥深く、仕上がりにもテリツヤがでて、味も見た目もちょっと上等になる調理の名脇役。
一般的には調味料として広く用いられているけれど、もともとの伝統的な「本みりん」は、れっきとした酒類に属す。
なので、酒販免許をもった酒屋さんでしか手に入らないのだ。
その昔はそれこそ高級酒として、女性や高貴な人が飲む滋養飲料として重用されていたという。
そう、実は直接飲んでもとてもおいしい。
蜜のように甘くまろやかな旨味…
まるでポートワインのよう、と言えなくもない(ちなみにアルコール分は13%ぐらい)。
ちなみに「本みりん」は、蒸したもち米に米麹と焼酎をまぜ、糖化・熟成してつくる。
中には10年も熟成させる貴重な古々みりんもある。
お米と米麹からこんな甘美なリキュールをつくり出すなんて、やはり日本の食(菌)文化はすごいと感じる。
煮切った本みりんは高級なシロップにもなるし、和食だけでなく、カステラやどら焼きなどスイーツの材料にも使えるそうだ。
さて、そんな贅沢な本みりん。
たまには、お酒として直接味わうのもよい。
ウチでは毎年お正月には「本みりん」でお屠蘇をつくる。
片口に本みりんと日本酒を注ぎ、屠蘇散(ティーバッグ入り)をいれて5〜6時間。
口あたり抜群なうえに、滋養も満点。
美しい琥珀色の飲みもので迎えるお正月は、見るからに一年の無病息災を約束してくれそうで、ちょっと特別な気分に浸れるのだ。
とろ〜り甘くておいしい、本みりんのお屠蘇
■白扇酒造(岐阜県加茂郡)
江戸時代後期からの伝統的な手法を変わらず受け継ぐ焼酎・みりんメーカー。本みりんは手づくりの米麹で90日かけて仕込み、その後3年かけて熟成した逸品。
米麹の酵素の働きでオリゴ糖など多種類の糖類やアミノ酸、ビタミンBなどのさまざまな栄養分が生成されるだけでなく、意外にもGI値がとても低いのも本みりんのすごいところです。
500ml=779円(※化学調味料や食品添加物は一切不使用)
文:酒のみむら|三村佳代子
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