第5回 屋根・部分のなまえ 1 「軒(のき)」「けらば」「破風(はふ)」「ドーマー」
2024.07.25
『施主さんのための建築用語集』
家づくりを考えはじめ、建築家と出会い、いざ打ち合わせとなったものの
「何をどう伝えて良いか分からない」
「説明される専門用語が分からない」
といったケースが多々あると思います。
家を建てる時に知っておくと、なにかと便利な建築用語。
打ち合わせがスムーズに進むようお役立ていただければ幸いです。
今回から2回に分けて屋根の部分それぞれのなまえを取り上げていきます。
<屋根・部分のなまえ 1>
軒(のき)
「軒-のき」
- 屋根のうち、外壁や窓、玄関などよりも外側に出っ張って突き出ている部分のこと。その距離を軒の出(のきので)と言う。
軒の先端部は軒先(のきさき)。裏側は軒裏(のきうら)、軒天(のきてん)と言う。
ieto.me掲載建築家のつくる家で見る「軒」一例
軒下ノムコウ [ アトリエSado ]
http://ieto.me/ie-photo/sado-nokishitanomukou/
けらば
「けらば」
- 切妻屋根の妻側(棟の両端部)の端部。外壁から端まで伸びている部分。片流れ屋根もある。
ieto.me掲載建築家のつくる家で見る「けらば」一例
西七区の家 [ ARTBOX建築工房一級建築士事務所 ]
http://ieto.me/ie-photo/artbox-nishinanakunoie/
破風(はふ)
「破風-はふ」
- けらばにおいて、垂木、母屋、桁の鼻(部材の先端部)を隠すために屋根に沿って山形に取り付ける板・またはその部分。
左右の破風が合わさったところはその形状から「拝み(おがみ)」と言う。
ieto.me掲載建築家のつくる家で見る「破風」一例
KAKASHI [ TENK / テンキュウカズノリ設計室 ]
http://ieto.me/ie-photo/tenk-kakashi/
ドーマー
「ドーマー」
- 屋根の傾斜面に突き出した小さな切妻屋根の窓のこと。ヨーロッパ建築によく見られる。明り取り、換気を目的とする。
傾斜面または水平面に設ける天窓に対し、ドーマーの窓は垂直なので雨水が侵入しにくい。
ieto.me掲載建築家のつくる家で見る「ドーマー」
カワイリの家 [ 平野建築設計室 ]
http://ieto.me/ie-photo/hirano-kawairi/
この他にも屋根それぞれの部分には沢山の呼び名があります。
それそれ違いがあって面白いと思いますので、興味があればぜひ調べてみてください。
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【参考文献】
『建築知識 2020年9月号 No.790』キモの寸法から最新ウラ事情まで分かる 建物用語図鑑(2020)エクスナレッジ
『14 世界で一番やさしい建築用語』(2009)エクスナレッジムック