6. リフォームのこと 2
2024.12.19
家づくりはわからないことだらけ!!次々と現れるハテナの群れ!誰かに教えてもらえたら… そんな悩みを解消すべく建築家に相談してみました。答えてくれるのは、本德建築設計事務所の代表・本德彰士さん。専門知識の解説の他にも建築家の視点から良い方向に進めるよう一緒に考えてくれます。
6. 教えて! リフォームのこと 2
今回が最終回です!
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リフォームでも住宅ローンは借りれますか?
借りれます。各銀行でリフォームローンという商品があります。
費用の相場はありますか?
前回触れた建物を根本から直すか、表面を直す(変える)かで費用は大きく変わってきます。
私が相談を受けた場合の事ですが、過去の経験をお伝えしています。工事前と工事後の図面や写真を見て頂いたり工事の内容をお話しています。その上でこの場合はこれくらいの費用だったと。
ケースバイケースなので参考程度だと思いますが、話を聞いてみることですね。
写真「表町の住まい~マンション一室の改修~」設計:本德建築設計事務所
工期の目安はある?
工事の内容にもよるので一概には言えませんが、ある程度の規模(建物を根本から直す)の工事になってくると同じ工事でも生活を続けながら工事するのか、住んでない状態で工事をするのかで変わってきます。
生活を続けながらだと工事範囲を区切りながら進める必要があります。工事会社からの意見だと住んでない状態でまとめて工事をした方が効率もよいですし費用にも影響するケースもあると思います。
ただし、別で借り住まいをする必要が出てくるので、どちらがよいかは難しい問題ですね。
借り住まいを検討する必要のない工事でしたら、住まい手のためにも出来るだけ速やかに工事を進めるのが一般的だと思います。
リフォームを始める前に準備しておくとよい事は?
工事をする箇所に家具などが置いてある場合は片付け等ですね。
リフォームで改善が難しいことはありますか?
すでに建っている建物を改善なり変えたりしようとするため、その建物に無理があるような計画をすると意匠面や費用面でバランスの悪い計画になるように思います。
また外的要因(日差しや湿気、騒音)についてはリフォームである程度解決できる部分もありますが根本解決ができないため限界があるのかなと思っています。
2025年度より大きなリフォームを行う場合、確認申請が必要になるケースがあります。
工事を行う前に許可が必要になる可能性があるということです。
工事の規模で変わってくるので、計画段階からどこまで工事をするかというのがポイントになってきます。
さて、「教えて!本德さん」も今回の第6回で最終回となります。
家づくりの分からないことを質問形式で答えていく。という形で始まりました。
どこまで答えられたか分かりませんが、見返してみると よく質問されることを書いているのかな、私個人としては と思っています。
ただ、家を建てる人は本当にそれぞれで、建てる場所やその人の状況、望んでいること等で大きく変わってきます。もっと別の事が知りたいとか、もっと深く知りたいという方もいると思います。
そういう方は具体的な相談をしてすすめてもらえたらと思います。最終的には、専門家に相談しながら一緒につくっていく、一緒にすすめていくということが一番だと思います。
近年は、省エネ(気候変動)や物価高のことなどで建築のニュースをよく見ます。建築コストのことを考えると不安になる面もあるかと思いますが、本来家を建てるというのは非常に楽しみなことだと思います。
家を建てること(新築でもリフォームでも)で知ることや新たな発見や考え方もあるはずです。楽しみながら家づくりをすすめてください。
また、今回の記事(全6回)を長々と読んで頂きありがとうございます。家を建てようと考えている方や現在進行系の方の一助になれば幸いです。
ありがとうございました。
文:本德彰士
【本德さんプロフィール】
本德彰士 HONTOKU AKIHITO 一級建築士
岡山県内を中心に、住宅の設計を主として活動する設計事務所「本德建築設計事務所」代表。
本德建築設計事務所 WORKS
桜が丘の住宅
「く」の字の住宅
祐安の住宅
表町の住まい~マンション一室の改修~
他