その12 日本生まれのインディカ米「サリークイーン」
2019.08.22
あいかわらずの厳しい残暑。この時期、なんとなく食べたくなるのが、「カレー」。
最近、巷にも楽しげなカレー屋さんがあちこちに増えてきた。
スパイスカレー、スリランカカレー、南インドのシャバシャバ系など、実に多彩。
特に、小麦粉やバターの入らない南インドのカレーは、さわやかであっさりしているので、食欲が落ちるこの時期にこそ恋しくなる。
南インドのカレーといえば、「ミールス」が有名。
インド旅行中、ゴアの安食堂で初めて食べた「ミールス」の美味しさは今でも忘れられない。
バナナの葉っぱの上にライスが盛られ、数種類の汁のようなカレーと副菜が周りを囲み、それらをぐちゃぐちゃと手で混ぜ合わせて食べる。
豆、野菜、魚を使ったライトな味付けで、肉っけも脂っけもないけど深みがあり、そのヘルシーさにも魅了された。
さらさらで軽い食感のインディカ米に、とろみのないスパイス汁が絶妙に絡み、旨さを引き立てていた。
日本でもミールスが食べられるようになって久しいが、ライスが「ジャポニカ」ではなく粘りのない「インディカ」だと、圧倒的に“本場感”が出るのでうれしくなる。
タイやインドの本格的なエスニック料理には、普段食べている日本のお米ではちと重く、やはり、パラパラのインディカ米の方がダントツに合うし、美味しいのだ。
実は、インディカ米(バスマティ)の系統をひく長粒米(香り米)が各地で品種改良され、日本生まれのカレー米として市場を賑わせている。
「サリークイーン」もそのひとつ。岡山市在住の生産者・柴田雅人さんが、有機無農薬栽培に取り組んでいる。
エスニックかつ豊かな香りをまといながら、パラパラとした舌触りが印象的。
スパイスカレーとの相性もまさにビンゴ!
ふんわり軽く、南インドで食べたミールスをそのまま彷彿させる甘くマイルドなやさしい味だ。
リアルバスマティよりもクセがなく、香りがそこまできつくないので、チャーハンなど普段づかいにも重宝しそう。
水の量を1〜2割少なめにして炊飯器で普通に炊いてもよいし、沸騰したお湯にそのまま投入して茹でる「湯取り法」だと、水加減を気にしなくてよいのでより簡単だ。
日本の生産者が育てた安全性の高い美味しい香り米で、本格的なエスニックカレーやミールスに挑戦してみるのはいかがだろう。
なんなら市販のスパイスカレーをぶっかけるだけでもいい。とにかく劇的に!美味しくなるのでオススメです。
ビリヤニ、チャーハン、チキンカレーの3品が、ウチのサリーくん定番メニュー(笑)
■サリークイーン(岡山・柴田農園)
インドの最高級インディカ米「バスマティ」と日本のうるち米「日本晴」の交配で生まれた長粒の香り米。「バスマティ」はインド全土で栽培されている品種ですが、もともとの原産は北インドだそう。生産者の柴田さんによると、「サリークイーン」は、実際の「バスマティ」よりも甘くマイルドで、南インド・ケララ州産の高級米「カイマライス」に食味や風味が近いとのこと。なので、南インドのカレーが好き、という方はより本場の味が楽しめるかもしれません。なにより国産で、有機無農薬で栽培されているので安心・安全はお墨付きです。
サリークイーン
1kg(約7合)1350円(税込)
※酒のみむら表町店で取り扱っています。
文:酒のみむら|三村佳代子
酒のみむら プロフィール
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