その32【最終回】 不滅のお餅とあんこ〜北海道小豆でつくるぜんざい
2022.12.22
今年も余すところわずか。クリスマスからお正月へ
と、デパートやスーパーの食品売り場がわっと盛り
上がるシーズン到来。おせち用の食材がずらっと並
ぶ様は、いつもの歳末の風景だ。
お正月に欠かせないもの、といえば、まずはお餅。
実は、実家の稼業が餅屋だったので、お正月用の
小餅や豆餅はよそで買ったことがあまりない。
あんこも自家製で、つぶあんのおはぎなど餅菓子
も店でつくって販売していた。赤飯もしかり。
餅屋の子なので、いつでもお餅があったし、あんこ
もあったから、おやつがわりにぜんざいを作ってよ
く食べた。冬のさむーい日に食べるぜんざいは格別
で、とろーりあつあつのつぶあんにこんがりと焼い
たお餅をからませて、ふーふーしながらほおばった
ものだ。
家業を継ぐ者もなく、店ののれんを下ろしてすでに
久しい。父も四年前に他界した。あんこを炊いてい
た大きな開放釜と、重厚な餅つきの機械が残った製
造場は主を失くしてひっそりと静まり返ったまま
だ。小豆の炊き方も、あんこの作り方もまったく手
ほどきを受けることはなかったが、シブ抜きと塩の
加減で出来が決まると、そういえば言っていたな。
父の命日にあたる12月下旬。北海道のオーガニック
小豆でぜんざいを作ってみた。見た目も実家のとは
違うけれども…(笑)赤い小豆は邪気を払ってくれ
るという。厄除けと供養をかねた今年一年の締めく
くり。来年もまた、一年無事に過ごせますようにと
祈りを込めて…。
実家のお餅が食べられなくなったので、
奥出雲 仁多きねつき餅で。とてもおいしいです。
■北海道産オーガニック小豆
今回はネットでお取り寄せしてみました。十勝産よ
りも少し小粒のものを探していたところ、たまたま
こちらの小豆がヒット。小豆はポリフェノールやビ
タミン、カリウム、食物繊維を多く含むほか、デト
ックス効果もあるので、ハレの日だけでなくもっと
日常的に活用したい食材のひとつです。なにより、
日本人には馴染みが深い! 砂糖と一緒に炊いてあ
んこにしたり、いつものお米に少し混ぜて炊いてみ
たり…。豆類は乾物なので保存にも便利です。
文:酒のみむら|三村佳代子
酒のみむら プロフィール
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